入試面接で役立つコミュニケーションスキル

②どんなことを身につけておくと良いか

 高校入試の面接を受けるときに、こんなスキル(技術のこと)を身につけておくと良い、というものはあるにはありますが、必須ということではありません。そのスキルを身につけておくとスムーズに話を進めやすくなる程度のものと考えてください。
 ただそれを身につけておくと、話しをする際の助けになる場合もあるので紹介します。

相手の目を見ること前提で、相手の口元を見て話せ

 どうこう言ってもやはり面接は緊張します。そして「緊張すると相手の目を見て話すことができなくなってしまう」という人も多いと思います。ただ話をするときは相手の目を見て話すのがマナー。それは面接の時だって同じです。だから面接官の先生の目を見て話すのは絶対です。

 とはいえ、緊張しすぎるともうそこまで神経が回らないことだって十分にあり得ます。あるいは面接官の目を見ることが緊張感をより増幅させてしまうことだってあるかもしれません。
 そんな状態の時に「あなたが今一番関心のあることを教えてください」なんて質問されたら、おそらくとんでもない状況になってしまうでしょう。

 あなたが女子なら、若くてイケメンの先生が面接官だと、目を見たら舞い上がってしまい何も答えられなくなるかもしれません。

 あなたが男子なら、若くて美人な女性の先生が面接官だと、緊張のあまり今一番の関心事を最も正直に偽りなく無意識のうちに語りだすかもしれません。「面接が終わったら駅前のカフェで1、2時間位デートしてください」と。

 目を見て話すのは必須ですが、とはいえそれが緊張の原因になって本来アピールするべきことをアピールできない状態になってしまえば、それこそ避けなければなりません。

 ということで目を見て話すことに抵抗がある場合は、

相手の口元を見て話す 様にすると良いです。

 よく言われるものに、「目を見て話すのが苦手なら鼻を見て話せ」というのがあります。もちろんそれができれば良いのですが、目と鼻はすぐ近くなので視線に目が入ってきます。すると緊張してしまう原因になり危険があるので、あえてもう少し離れた口元ということになります。

 それでも緊張するという人は、やっぱり口元を見て話すことに慣れるしかありません。そこは頑張ってスキルを身につけてください。最低限相手の顔を見て話すのは礼儀です。それができないのは「人としてどうなんですか?」というレベルになってしまいます。
 最悪の場合は首を見て話すというのもありますが、お勧めはできません。

短所もアピールせよ。ただし直後にフォローも入れること

 面接では短所を聞かれることもあります。その場合は短所も堂々と答えてください。
 ただ、短所を言ってそれで終わってしまっては言い損になる危険も!! なので、

短所を言ったらすかさず「それをフォローする長所を言うこと」

 例えばこんな具合に。
 「私の短所は飽きっぽいところです。でもその飽きっぽいところは、色々なことに興味や関心があることでもあるので、短所も個性として大切にしていきたいです」みたいな感じ。

(あくまでも例なので丸暗記しないように)

 ポイントは、「飽きっぽい」という短所を、ほぼ同じような内容で肯定的なイメージがある別の表現(例では色々なことに興味や関心がある )に置き換えて、プラスのイメージになるように言い換えること。

 飽きっぽいだと、集中力が続かない人という印象があります。確かに短所です。良い印象もありません。
 でも、 色々なことに興味や関心があると言い換えることで、印象が変わってくるのがわかると思います。興味や関心があるとアピールすることで、勉強熱心な所があるということを暗に伝えることができます。

 これはかしこまった場面で使うと有効なコミュニケーションスキルです。
 面接に限らず、かしこまった場面で応用が利くのでぜひ覚えておいてください。
 かしこまった場面では必ず役に立ちます。

 ただプライベートな場面で使うと少々危険もあります。
 例えば合コンの場面。
  「私の短所は飽きっぽいところです。でもその飽きっぽいところは、色々なことに興味や関心があることでもあるので、短所も個性として大切にしていきたいです」 なんて自己紹介したら・・・、周りの人たちは浮気性な人なんだと解釈します。ドン引きです(;’∀’)

 とまぁ、合コンは冗談ですが、このスキルは必ず役立ちます。

 なので、自分の短所を予め言えるようにしておき、その短所をプラスの印象が残る別の表現に置き換える練習はしておいて損はないです。

 とかく面接といえば、自分の良いところをがんがんアピールするものと思われがちです。
 確かに良いところをアピールするのは大事なのですが、あえて欠点を述べたうえで直後にそれを長所に置き換えて話すと説得力も増します。
 このようなテクニックは中学生にはなかなかできるものではありません。だからこそ使える様にするのです。
 
 これができれば、「自分自身をしっかり分析できているな」と面接官に感じさせることもできます。





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