子どもの通知表を見るときの注意点

子どもの成績に対する保護者の間違った考え方 3パターン

 子どもの通知表を見ると3が多くて5に届きそうな教科が何もない。あるいは、学校でテストを受けても子どもの成績がなかなか上がらないでいる。
 そんなことが続くと、保護者としては気持ちがやきもきしたり、色々と悩んでしまうこともあると思います。まして通知表の結果がオール3だったりそれを下回る内容だったりすると、あれをやらせよう、これを試してみようなど色々と考えることもあると思います。
 ただ、ここで保護者が動揺してしまうとその様子は子どもにしっかり伝わり、そのことが子どもの勉強への取り組みに対し無用な緊張感を与えてしまうことだってあります。結果として子どもは勉強に集中できなくなり、テストを受けても成績が上がらなかったり、通知表にも良い結果を残せないという悪循環を形成することだって十分にありえます。
 さらに、保護者が、勉強や成績に対する見方や考え方を間違えていることだって、無いとは言い切れません。

 もし保護者が子どもの勉強に対する認識を間違えていたとしたら、無理難題を子どもに強要してしまうことだってあるかもしれません。すると、どんなに子どもが勉強を頑張ったとしても成績が上がらない、努力が反映されないという事態に陥ることだって十分考えられます。

 ここでは、子どもの勉強に向き合う際、保護者はどのような所に気をつけることが望ましいかを考えてもらうために、保護者によくありがちな子どもの勉強に対するあまりよろしくない考え方を3パターンみてみます。

結果が出るまでの期間の認識が短すぎる

 例えば、「塾に通い始めてから成績が上昇するようになるまで、どのくらいの期間を想定」しているでしょうか?
 1回2時間、週に2日塾に通ったとします。つまり週に4時間塾で授業を受ける計算です。それで結果が出るまでにどのくらい期間が必要と考えているか。
 いくら何でも1週間ってことはないですよねぇ。2時間×2日で、たった4時間勉強しただけで成績が上がったなんていったら、成績で悩むことなんて無くなります。
 ならば1カ月ならばどうか。時間にすると18時間前後です。1つの教科を18時間勉強するなら結果が出始めるかもしれません。でも普通塾では複数の教科を勉強しますよね。
 ということは1カ月で1教科あたり6〜9時間くらい塾で勉強することになる。さすがに1カ月での勉強時間が6時間というのはやっぱり足りません。
 ということは1週間は論外として、1カ月塾で勉強したとしても、まだ成績上昇を期待するのは早急というものです。
 2カ月位勉強を続けてようやく結果が出始めるかもしれないというものです。なので3カ月は結果が出るまでの期間として考えていた方がよろしいかと思います。

 なのでもし成績を上げようと学習塾へ通わせることをお考えなら、「各学期の初めから通わせてようやくその学期の通知表に効果が反映される」と考えておくと良いでしょう。
 逆に言えば、各学期の途中から塾に通わせたとしたら、成績に反映されるのは次の学期からと考えた方が適切です。

暗記を勉強だと考えている

 もちろん塾に通う以上テストで高得点を取れるようになるのは当然のことですが、でもそれを最終目標としてしまっては後に続かないんです。
 定期テストで高得点を取りたいなら、実際に過去に出題された問題や学校のワークを暗記しまくっていればそれなりの得点は取れます。とにかく暗記、ことあるごとに暗記、何から何まで全て暗記。暗記をすれば定期テストの点数を上げるのは決して難しいことではない。


 さぁここで少し考えてください。
 暗記とは、
「ある物事を記銘して、それを保持し続け、必要な時に再生すること」
をいいます。
 つまり暗記には「考える」ということは含まれないんです。

 でも実際のテストは考える問題がほとんどですよね。ということは「テストは考える力を試すもの」ということが言えます。テストに対してこの認識を持ってください。
 だからワークなどの問題を記銘し答えも記名し、テストで全く同じ問題が出題された時にパっと再生できればある程度の得点は確かに取れるようにはなります。ただどうしても暗記中心の勉強を続けていてはどこかで成績が頭打ちになってしまうんです。つまり成績がこれ以上上がらない状況ができてしまうんです。

 テストで高得点を狙うなら暗記はもちろん必要です。でも暗記中心で得られた結果は結局暗記力を点数化したに過ぎず、それを目的としてしまってはいつまでたっても考える力は伸びません。つまり成績は伸びません。

 勉強は考える力をつけるトレーニングでもあります。成績上昇がなかなか見られない時は、暗記中心の考え方から抜け出し考える力を育てることに意識を向けた方が賢明です。だからどうしても1週間勉強しただけで成績が急上昇するというのは、そうそうあることではないのです。
 ちょっと厳しい言い方をすると、暗記力の結果に一喜一憂しているようでは、目先のことでしか物事を判断できないと公言しているようなものです。

点数だけが判断基準で、難易度や内容を見ていない

 もちろんテストの点数が高いに越したことはないですが、テストの難易度にも関心を向ける必要があります。当たり前ですが、難しいテストでは平均点は下がるし、簡単なテストでは平均点は上がります。漢字テストや英単語テストは暗記できたかどうかを見るものだから点数が判断基準にはなりますが、そうではなく、難易度やテストの内容を無視してただ点数だけで勉強の出来を評価していては、正しく成績を判断しているとはとても言えません。
 テストを受けた子どもの気持ちになってみれば想像つくと思いますが、難易度高めのテストを受け結果が50点だったとします。そのテストの平均点が40点だったとしたら、その子は結構がんばったといえます。点数だけを見ると50点だからちょっとなぁ〜という印象もありますが、内容等を総合的に判断すれば決して悪い結果ではないですよ、こういう場合は。

まとめとして

 ここでは保護者にありがちな考え方をあげました。本当の意味で成績を上げたいと考えるなら、やはり時間に対する認識は大切です。今すぐにでも成績を上げろ、1週間で結果を出せというのはあまりにも結果を急ぎすぎています。
 また、テストの点数だけで全てを判断するのは大きな危険を伴います。

 早急に結果を求めたい保護者の心理は十分理解できますが、その気持ちを少し堪えて子どもの成長とともに勉強の結果の成長も見届けていく、という保護者の心の余裕も必要です。
 そのためには、どんなことにも言えることですが、悩んだら考え方を変えてみる姿勢も重要だと思うのです。