中学3年生が高校入試に向けやっておきたい秋の数学勉強法

 秋といえば読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋などなど色々ありますが、高校入試を控えた中学3年生にとっては何といっても勉強の秋でしょう。秋は今まで勉強してきたことをさらにステップアップさせていくための大切な時期。だからこそ1分でも1秒でも時間を大切にし、学力だけでなく高校入試への自信も高めていきたいものです。
 ここでは高校受験を控える中学3年生が、秋にはどのような勉強方法で日頃の学習を進めていけば良いかを提案します。

秋は自信を高め実力を伸ばす時期 「基礎・基本+α」の学習で

 別の記事で書いたことですが、夏休みは基本を徹底的に復習して自信をつける時だと書きました。これは数学に限らずどの教科でも同じです。夏に基本の復習を思うようにできなかった場合は最優先で基本事項の復習をしてください。
 本来なら「夏休みのうちに1年生と2年生の内容の復習は一通り終わっている」のが理想ですが、そんなにうまくことが進まないという人も多いと思います。なので9月中に、最低限1、2年の教科書レベルの問題を復習し終えておくこと。計算問題は多少複雑なものも含め必ずできるようにすること。分数タイプの文字式の計算はどんなに計算に慣れていてもミスをしやすいものです。このあたりをしっかり確認してください。

 ところで、夏に基本をしっかり復習した人にとってみたら、「基本はもう確認したから応用問題をどんどん進めていいや」と考える人もいると思います。もちろん基礎はばっちりという人ならそれでもいいのですが、まだまだ基礎に不安がある場合は無理に応用問題や難易度の高い問題に手を出す必要はありません。むしろ不安があるなら基礎・基本の確認に充分時間を使った方が今後の力になります。

 ただその一方で、基礎・基本だけをやっていれば良いかというとそうでもなく、秋だからこそ1つステップアップさせた問題に取り組んでおきたいのもまた確かなところです。イメージでいうと4つ基礎・基本をやったら1つ+αとしてステップアップした内容をやるという感じで。このように進めると無理なく理解が進むと思います。

3年の内容はまず教科書の徹底理解を

 さて、ここまで1、2年の復習について書きましたが、もちろん3年生である以上3年の内容も並行して学ばないといけません。当たり前ですが、基礎・基本がない時点で応用に取りかかっても解けないので、勉強したての3年生の内容は基礎・基本をしっかり身につけることが最優先です。

 そうすると1、2年の復習と3年の学習を並行するにはどうしたら良いかとなりますが、秋の早い段階では1:2位を目安に、3年の内容を多めに進めれば良いと思います。そして秋が深まるにつれ3年の内容に充てる時間や量を増やしていく。もちろん秋が深まるころには3年の内容でも基礎・基本だけでなく、ステップアップした内容や入試の過去問にもチャレンジしてみる必要が出てきます。

勉強時間はどれくらいとればいいか?

 じゃぁ具体的に勉強時間はどれくらいとればいいの?と考えると思いますが、時間で明確に区分することはなかなか難しいです。これは別の記事にも書きましたが、「集中の続く範囲で」となってしまいます。

 とはいえ中3の段階で集中できるのが20分といったらいくらなんでも少ないので、とりあえず3時間と言っておきます。そのうち毎日1時間を1、2年生の復習にあて、2時間を3年の内容にあてる。それで冬までに復習の内容を全て終える。

 その時間配分で復習は終われそうですか?
 終われるならそれで良いと思います。終われそうにないなら、もう少し勉強時間を作るようにした方が良いですね。

 ただ1つはっきり言っておきたいのは、「5時間も6時間も勉強時間を確保したはいいけど、実際集中して勉強していたのは2時間で残りはながら勉強だった」という位なら、いっそのこと2時間で勉強を切り上げた方が良いです。

 なぜなら、ながら勉強をしていては覚えられるものも覚えられないからです。それでは完全に時間が無駄になってしまいます。

 ながら勉強に充てていた時間は、自分の責任において勉強よりももっと大切と考えている事に充てた方が将来のためになります。

最後にまとめとして

 具体的に、どの分野のどの問題をどれくらいやればいいのかは人それぞれ違ってきますので、より具体的な事柄についてここで記すことはできません。ただ、弱点としている分野の見直しは最終確認の時期にあるという思いでいることが望ましいです(実際はまだ確認する時間は充分ありますけど)。
 つまり基礎・基本は秋の早い段階で必ず終了させるという思いでいること。本気でこのように思えているなら、勉強している時間があっという間に過ぎていると実感できるものです。むしろ時間が足りなく感じることだってあるはずです。
 
 そうなると「勉強時間はどれくらいとればいいか?」という疑問は持たなくなります。




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