はずれ教師が担当になると学力に必ず影響がでます
ここでは前回の記事の続きになりますが、入塾説明会の時にチェックしておきたい「こんなアピールをする塾には要注意」という事柄を紹介します。こんなことを言われたら、指導力に不安があるはずれ教師なのではないかと少し疑ってその学習塾を見てみることをお勧めします。
塾に通わせて失敗したと思う原因の1つに「はずれ教師にあたってしまった」というのがあると思います。子どもを学習塾に通わせる前には説明会に参加すると思いますが、塾選びで失敗しないためには、その塾がどのような方針を持って授業を行うのかを見極めることが大切です。
同時に講師の指導力の有無にも注意を向けておきたいところです。当然、指導力の無いはずれ講師がいる塾には通わせたくないですよね。
この記事をもとに指導力がある先生と出会い、より子どもに合った学習塾を選ぶための参考になれば幸いです。
はずれ教師は熱意や頑張りアピールが不自然でハンパない
子どもの学力や成績を伸ばすことに真剣に取り組む塾は、当然ですが熱意のこもった授業をします。その熱意は無意識的に出ていたりするので、客観的に見ていて自然に受け入れられるんですね。
まぁ凄腕の先生になると熱意など全く見せず、授業中に普通に雑談をしますが、実はその雑談が授業のものすごいポイントであったりし、それがまた子どもの興味関心を引き出す内容だったりします。
だから子どもの気づかないうちに実力が高まっている、子どもが勉強を勉強と思わずいつの間にか知識が豊富になっていた、なんてこともあったりします。
で、何を言いたいのかというと、実力のある先生は『俺の授業は計算され尽くしたすごい授業なんだぜ』とか『とにかく頑張ってますアピール』など全くしない、ということ。
本当に実力のある先生は、とにかく自然体でいながら子どもの力を引き出します。
言い方を変えれば、自然体でいることで最大のパフォーマンスを出せるから、頑張ってるアピールをする必要がないんです。
だから、「うちの塾、こんなに頑張ってますアピール」がハンパない塾は、裏を返せば授業に自信がないか、授業のノウハウを持ち合わせてないか、指導力のないはずれ講師がいる教室と言えるかもしれません。
そしてこのような塾は、入塾説明会時の自塾アピールに何となく違和感を覚えるかもしれません。
塾である以上、授業を一生懸命やるのは当然なんです。その当然のことをいちいちアピールしているのなら、やっぱりあまり信用には値しないでしょう。
八百屋さんで例えるなら、「うちは野菜を売ってるよ。野菜なんだから。本当に野菜なんだから」なんて言ってたら逆に怪しく思いますよね。それと同じように。
はずれであるがゆえに何かと手探り感を強調する
ところで、「この仕事は初めてやることだから、手探り状態で進めている」なんて言われたらどう思いますか?
頑張ってるんだなぁとか、努力家なんだなぁとか思いますか?
初めてやることは前例がないわけだから、確かにあらゆることが手探りにはなります。
2020年の春のコロナ禍においては、何から何まで初めてのことだらけで、まさに手探りでいろいろなことが進められました。それがうまくいくかいかないかは別にして、本当に今まで誰も経験したことがないことなら手探りで進められるのは仕方ないことです。
では学習塾の説明会に参加した時に、「うちの塾は今までどこもやったことのない授業スタイルにチャレンジしているから、手探りで塾の運営をしています」なんて言われたらどう思いますか?
そんなこと言われたら、まぁそんな塾には通わせられないですよね。アホくさくて。
新規開校の教室だったとしても、そんなこと言われたらドン引きすると思います。
でも実際にそういう所があるんですよ!! 残念ながら。
もちろん保護者や生徒に対して露骨に「手探りで塾運営をしています」とは言わないですよ。
でも言っちゃうんです、講師に対して。講師採用の面接などで。
ここでちょっと考えてください。
面接時、あるいは実際に採用されてから「手探りで塾運営をしています」とか「授業スタイルを考えていなかったから手探りで授業スタイルを見つけていきます」なんて聞かされた講師はその塾に対してどのような感情を持つか?
手探りってことは結局のところ「軸になる基準や考えが無い」ってことです。
だから、今日「○○〇しろ」と言われたのに、次の日になったら「×××しろ」と、全く逆のことを言われることだってあるわけです。で、また別の日になったらまた更に違うことを言われる。
手探り状態ということは、実際にそういう事態に陥る危険があるということです。
今日は「授業は明るく楽しく進めよう」なんて指示されたのに、次の日は「授業はひたすら生徒に問題を解かせるだけでいい」なんて言われたら、講師はどう振舞えばいいのか判断できなくなりますよ。
すると、そういう講師が行う授業は子どものためになるかというと・・・。
そんな環境にいる講師がどれだけ授業に集中できるか?
そりゃ「やってらんねぇ~よ」ってなりますよ、ふつうは。
実力のある講師ならそんな塾はすぐに辞めますよ。残るのは講師未経験の本当に新人か、言われたことしかできない判断の能力のないはずれ講師か・・・、まぁそんなところです、残念ながら。
塾の入塾説明会に参加した際はその塾の責任者に、指導方針や授業へのこだわりをぜひ聞いてみてください。
しっかりとした軸があるなら良いですが、少しでも手探り感を匂わせる発言があったときは要注意です。露骨に「手探り」なんて表現を使ってきた場合は、その塾を疑った方が賢明です。
単純に、頑張ってますアピールをしているだけのはずれ教師の危険があります。
八百屋さんに例えるなら、「うちは野菜を売ってるよ。甘い野菜だよ。でもスイーツも売ってるんだから。ただ明日になったら砂糖だけしか売らないからね。もしかしたらネット限定店舗にお店を変えるかもしれないよ」なんて言い出したら、お宅何屋さんよ!?ってなりますよね。挙げ句、甘ゾンとか言って通販やりだしたら信用もなくなります。
大切なのは成績じゃない、人間性だ!! をやたら強調する
確かにこれはそうなんです。否定しようがないんです。正しいか間違っているかで言うと、正しいです。また、心が安定している生徒の方が、そうでない生徒よりも学業において良い結果を修める傾向があるのも確かなことではあります。
ただ塾である以上成績を上げるのは必然で、やたらと人間性がどうのこうのとアピールしてくる場合、その塾は授業のノウハウを持ち合わせていないかもしれません。はずれ教師ではないかと少し疑ってみると良いかと思われます。
もちろん全部の塾がそうだというわけではないですが、やたらとその様なアピールをしてくるときは、授業についてどのように展開していくのかを問い合わせてみる価値はあります。成績が上がらない言い訳を、前もって準備している危険があります。
例えるなら八百屋さんが「野菜は見た目じゃない! 農家の方々の心だ!!」とか言い出したら、そりゃ確かにそうだけどさぁ、でも傷がいっぱいだとちょっとねぇ・・・、となるのと同じように。
はずれ教師は保護者にヘコヘコする ーまとめとしてー
もちろん塾側としては、せっかく入塾を考えている生徒・保護者を逃すまいと、自塾のいいとこアピールに必死になるわけです。すると当然、保護者にとって聞き心地の良い言葉も多く出てくるはずです。でもその聞き心地の良い言葉に踊らされたら、それはもう塾側の思う壺。気づいたらとんでもない金額を払っていたなんてこともありえます。その割に結果が伴わないなんてことも。
それはイヤですよね。
なので保護者側も聞き心地の良い言葉に踊らされることなく、その塾や先生をしっかりと見極める力も必要になってきます。とはいえ、そうそう何件も塾の説明会に参加もできないし、まして学習塾のハシゴをするなんて現実的ではありません。
本当に授業に自信のある学習塾は、無用なアピールや大げさな表現はしないものです。そして保護者にとって聞き心地の良い言葉をズラリと並べることもまずありません。
本当に子どものためになるような塾は、保護者にとって都合の悪いことも正直に話したり、あるいは保護者が離れていくことも覚悟のうえで保護者に注文を付けたりします。
そうしながら生徒の学力や成績を上げることに一生懸命になります。
保護者が塾から注文を付けられたり、まして塾から叱られるなんて保護者としては気分を害することもあるでしょう。
でも、本当に子どもの実力を高めるスキルを持っている塾や、文字通り子ども第一主義的考えの塾というのは、保護者に対しても厳しかったりします。
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