小学6年生にお勧めしたい中学数学の先取り学習

小学生にとって中学数学先取り学習の必要性とは?

 特に超難関校の受験(高校受験に限ってのことです)を考えていないのであれば、小学生の時から中学数学を先取りして学習する必要は特にないと思うんですね。
 今学校でやっている学習内容よりかは少し先取りして勉強していればそれで充分だと私は考えます。

 なので普通に公立中学校に通い、将来超難関校への進学を考えないというのなら、上記の通り、ほんの少し先取りした学習で進めていけば問題ないです。むしろ超先取りしてハイペースで学習を進めるよりかは、もっとゆっくり進めてその分深く学ぶ様にした方が将来的の役立つこともあります。

 もちろん人それぞれペースっていうものがありますから、私が書いたことが正しいなんて言う気は毛頭ありませんが、闇雲に超ハイペースで学習を進めたいと思った時には、一呼吸おいて、いったん考えを客観的に見直してみることも大切だとは思います。

 ということでここでは、将来公立中学校に通い、その後も特に超難関校の受験を考えていないという小学6年生とその保護者に向けて先取り学習としての数学の勉強方法について書いていきます。

 ですがその前に、予習とは何か、復習とは何かについて今一度ご確認ください。

予習中心か復習中心か

 ところで「小学6年生にお勧めしたい中学数学の先取り学習」というくらいですから、中学に入学するよりも先に数学を学習するという意味で中学数学の予習を前提としています。

 でも復習中心の学習の方が身につく、勉強しやすいという生徒もいるはずです(つまり小学生の間に数学をやるのは負担が大きいと感じている場合)。で、そういう生徒はもちろんそのやりやすい、学びやすい方法で進めれば全く問題ありません。

 要するに予習中心にしろ復習中心にしろ自分に合った学習方法で進め、それが自分の学力として身につくのであれば、その方法が最も適した学習方法といえるわけです。

 もし今の時点で勉強の習慣が無く苦手意識を持っているようなら復習中心の学習で進めれば良いし、逆に今の時点で学校の勉強にある程度対応できているのなら予習中心に学習を進めるのも良いと思います。

 時々生徒や保護者から、「予習中心の方が良いのか、復習中心の方が良いのか?」という質問を受けるんですね。でもぶっちゃけどっちでもいいんですよ。生徒自身が学力を身につけられていると実感できている方法で進めれば。

復習中心の学習のメリット

 復習中心の学習だと、理屈上少なくとも1回は何らかの形で学習していることになります。つまり、とりあえず知識はある状態です。なので1度得た知識を、自分で組み立てなおす勉強法が復習中心といえます。
 ということは、やや時間はかかりますが、じっくりと深く考え疑問を徹底して解消していく姿勢がある生徒に適した学習方法といえるかもしれません。そしてこの姿勢が身に着いていると、学力の大きな向上が期待できます。

予習中心の学習のメリット

 予習中心の学習だと、学校の授業を前もって学習するわけだから学校の授業をスムーズに理解することが期待できます
 予習の段階で全てを完璧に理解するなんてまず無理です。なので、その理解しきれなかった部分を授業で補う。そうすることで知識の定着を目指します。
 言ってみれば、予習の段階で断片的でもいいからある程度の知識を抑えておき、その上で授業を受ける。それだけでも授業の理解度が全然違ってきます。だから予習に長い時間をかける必要はない予習の段階で全く理解できなかったとしても全然OK。大切なのは「何が理解できなかったのかを前もってはっきりさせること」
 予習中心だとある程度の余裕を持って授業に臨めます。余裕を持った状態でいれば、自分でも想像していなかった意外な発見があるかもしれません。

これだけは先取り学習をお勧めしたい

 ここまで読むと、「なるほど、勉強はものすごい先取りする必要はないんだな。」と理解されると思います。その通りなんですが、唯一、先取り学習を勧めたい事柄があります。それが

小学6年生に対しての中学数学の計算練習

です。
 
 なぜか?

 別の記事でも書いたことなんですが、高校受験を控えた中学3年生で数学が苦手だという生徒は、結構な割合で中学1年の数学、特に正負の数の計算や文字式の計算の知識があやふやになっています。

 この分野は中学に入学して最初の段階で学習する内容です。

 つまり中学の最初の段階で数学に対しネガティブなイメージを持ってしまったら、そのまま3年間ずっと数学について嫌な印象しか持たなくなってしまう危険があるわけです。理解が不十分なまま定期テストを毎回毎回受けることになってしまったら、これは生徒にとってかなりしんどい状況ですよ。
 場合によっては数学以外の教科にも悪影響を及ぼすかもしれない。
 学習面でサポートする形で子どもと関わっている私にとって、子どもたちがそのような状況で中学生活を過ごすなんてことは絶対にさせたくない。

 その意味で、中学数学の計算とそれに関連する+αのことだけは、小学6年の段階で先取り学習することをお勧めしたいと考えています。

 もちろん中1の数学全てを理解する必要は全くありません。計算だけで良いんです。その計算を前もってできるようになっておくと、中学に入学してからの数学が随分と楽になってきます。
 理解もしやすくなってきます。

 小学6年の段階でちょっとだけ数学に時間を投資してみる。
 これのリターンはものすごく大きいです。
 自信をもって断言します。

 繰り返しますが、計算練習だけでいいんです。

例えば、
$10+(-3)\times(-2)$
のような四則の混じった計算を難なくできれば、中学数学のスタートはかなり有利になります。

$\dfrac{4x-3}{2}$$+$$\dfrac{4x+5}{6}$
のような文字式の計算ができれば、中1の春の段階では十分仕上がってるといえます。

とわがく姉妹サイト開設

中学数学の基本を徹底解説したサイトです。立ち上げたばかりで記事数はまだ少ないですが、随時更新していきます。
よろしければぜひ右のサイトへ!!
(上記計算問題の解説もあります)

中1数学の予習に役立つ基本重視の問題集

 参考までに、塾に通っていない小学生が、中学数学を先取りして学習するのにお勧めの教材をあげておきます。
 中学数学の導入として計算問題を中心に、1日5~10分程度で良いので何回も何回も繰り返して取り組んでみてください。

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