自分本位の言い方は人を遠ざける
ダメな大人にならないためのシリーズ3回目。
ここでは人を遠ざけてしまう自分本位の言い方を紹介します。
自分本位とはまさに自分(だけ)が良ければそれでいいという考え。わがままとも言えるでしょう。
自身の印象を悪くしないために、そして何よりコミュニケーションを円滑にするために、すぐにでも使うのを止めておきたい自分本位の言い方・言葉使いを4点紹介します。
無意識的に使っている表現があったら要注意です。
自分本位の言い方① 何が言いたいかさっぱりわからない
「何が言いたいかさっぱりわからない」とは、まさに自分本位の考え方しかできないと自ら言っているような表現です。自分が理解できない理由を完全に相手の責任にしています。
と同時に、自分から理解する意思がないことも暗に含まれています。
本当に相手の説明の仕方が悪くて理解に苦しむことも実際にありますが、だとしても絶対に避けるべき言い方です。
理解できないのなら自分から質問する姿勢も必要。むしろ質問するからこそ、より理解も進んだりするものです。
完全に受け身の姿勢でいながら一方的に相手を悪とするのは、社会人としていかがなものか。何かを聞いて知識を得ようとするなら、自分から相手に歩み寄ることが前提です。
自分本位の言い方② あり得ない
自分の想像を超える嫌な事柄や不快な感情を持った時、「あり得ない」と一言吐き捨てる人がいます。
ここで注意しておきたいのは、「あり得ないという言い方自体には、その人の内面を最も正直に表している点がある」ということ。
どういうことか?
ありえないというのは、自分の物の見方や考え方の中に、その事柄自体が存在していないということです。
ズバリ言ってしまえば想像力や知識がないということ。
自分の中に想像力や知識がないから、実際に目にした状況を受け入れられない。そして想像力や知識がないから考えることができない。だから「あり得ない」という言葉で自分の内面を表現することになるのです。
つまり、「あり得ない」と言って切り捨てることは「私は自分の視野でしか物事を考えられない人間です」と言っているのと同じことです。
そして「あり得ない」がさらに厄介なのは、そう言った時点で考えることを拒否していることになります。だからいつになっても受け入れることすらしない。受け入れないんだからあり得ない状態がずっと続くことになる。
見方を変えれば、「私は自分本位の考え方をこの先もずっと続けていきますけど・・・、何か?」と言っているようなものです。わがままの極みです。
自分の視野でしか物事を考えられない自分本位な人に、成長や発展の見込みはありません。
そんな人と一緒にいたいと思いますか?
自分本位の言い方③ くだらない
「くだらない」とは、それを言った時点である物事に対し評価をしていることになります。
自分自身の価値観を基準とし、それよりも低いと主観的に感じた物事に対して評価をしています。
そして「くだらない」も「あり得ない」と同様、その人の内面を正直に表しています。
つまり「受け入れることはしないぞ」ということ。
確かに世の中にはくだらないものがたくさんあるのも事実ですが、だからと言って自分の価値観だけで悪い評価を下すのは相手に対して失礼です。
自分の価値観に合わないものをすぐにくだらないと言って吐き捨てる前に、別の角度から違った見方ができないかを考えてみる必要はあります。
それをしないと、自分の価値観でしか物事を考えられないのかと疑われてしまう危険があります。
自分本位の言い方④ 無理です
何かを頼まれたものの自分の力量ではこなせない時、正直に無理と答えるのは必要ですが、でもそれだけで言い切ってしまうのは避けたいところです。
無理ですと言い切ってしまうと相手の気持ちをズバッと切り捨てることにもなるので、どこか自分本位の所が表れてきます。
すると頼んだ相手を傷つけますし、無理ですと言い切った自分自身も自責の念を感じることになります。
何かを頼むということは何かしらの期待があって頼むわけだから、その期待に添えないならそれなりの姿勢で対応するのもまた大切。
社会人として活躍するなら、ワンクッションおいて円滑に事を進めたいところです。
まとめとして
ここにあげたものは全て自分本位の表現です。自分本位ということは協調性に欠けていると言っても過言ではありません。
自分本位の生き方をしても今までやってこれているのは、まさに周囲のサポートがあるから。
周囲のサポートに気づくことなく自分本位の生き方を続けていたら、そう遠くない将来孤立することになるでしょう。
周りに手厚くサポートされている社会に出ていない年頃の人にはなかなかイメージもつかないかもしれませんが、自分本位の生き方をしている人は確実に言葉使いに現れます。それは社会に出ていない段階からです。
良くも悪くも子どもの頃から使っている言葉使いは、大人になってもつい口ぐせとして出てきます。
なるべく早い段階で、危険な言い方は修正しておきたいものです。