頭が悪い人だと思われ損をしないようにするために
言葉は立ち居を表すなどと言いますが、相手の話し方や言葉使いから人となりが見えてくる、なんてこともあると思います。
たとえどんなに見た目がしっかりしていて第一印象が良くても、物の言い方や話し方がなっていないとその後の印象が下がってしまい、何かと損をすることも増えてしまいます。
もしあなたが話し方や言葉使いから相手を判断しているのなら、逆に相手もあなたのことを同様に判断していることにもなります。
すると、他者に悪い印象を与えたくないのなら、自身の話し方や言葉使いに気をつけないといけませんよね。残念なことに一度頭が悪いと思われてしまうと、それ以降なかなか信頼されなかったりするものです。
(※ 頭が悪いといっても、学校のお勉強ができるできないということではありません)
ということでここでは、こんな言い方では頭が悪い人だと思われてしまい信頼されない、そんな話し方をしたら相手をイライラさせ危険だ、という表現を5つ紹介します。
対人関係で上手くいかなかったり、周りからどうも信用されない、何かと損をしているなぁと感じている人は、もしかしたら無意識のうちに以下の5つの表現を使っているのかもしれません。
頭が悪いと思われてしまうものの言い方① 言ってくれればやりますよ
裏を返せば「(お前が)言わないなら(俺は)やらないぞ」、対偶をとると「(俺が)やらないのは(お前が)言わなかったからだ」となります。
もしあなたがこのように言われたらどう感じるか?
おそらくイラっとくるでしょう。
職場で言おうものなら上司から無能扱いされること間違なし。
もちろん、言われもしないことをやって、その結果周りに迷惑をかけてしまうかもしれないからやらないでいる、というのも方法としてはありです。むしろその方が適切な場合だってある。
ただ、「言ってくれればやりますよ」という言い方は、どうしても相手に消極的な印象を与えてしまいます。マイナスになることはあってもプラスになることはありません。
何度もこのフレーズを言っていると確実に信用も無くします。仕事上はもちろん、学校の部活などチームワークが大切になる場面では言わない方が賢明です。
部活で先輩から「どうして準備しないんだ!!」と言われ「言ってくれればやりますよ」なんてやり取りしていたら、張り手の一撃でも食らうでしょう。
頭が悪いと思われてしまうものの言い方② できれば~したいと思います
頼りない印象を与えてしまいます。残念なことに1度頼りない印象を与えてしまうと、その後は頼りないどころか「仕事ができない人間だ」とか「勉強できない人間なんだろう」という様に、さらにネガティブな印象まで持たれてしまいます。
「できれば~」という言い方はまさに自信の無さの表れ。自信がある時に「できれば~」なんて言い方はしません。
それに「できれば~」という言い方は、失敗した時の予防線を張っています。つまり言い訳の余地を残してあるということ。言い訳がましい人とは関わりたくないですよね。
そんな言い方をする位なら堂々とチャレンジした方が、仮に失敗したとしても得られるものも多いはずです。
あるいは、できないのならしっかりと理由を述べた上でできないと意思表示する。
「できれば~したいと思います」では、言われた側としてはどちらに解釈すれば良いのか困ってしまいます。
「できれば・・・、彼女に告白したいです。」
こんなこと言ってる男から告白されても嬉しくないですよね?
頭が悪いと思われてしまうものの言い方③ 大変だね
本当に相手のことを思いながら言葉をかけて、そのうえで実際に手伝う分には問題ないのですが、言いっぱなしでは相手を落胆させることにもなります。
言った本人は同情のアピールをしているのかもしれませんが、言われた側としては「なら手伝え!!」というのが本音。
ねぎらいの言葉も大切ですが、薄っぺらい表面的なことだけではいずれ、言われた側としてはイラっときます。
ただ言うだけなら無責任そのものです。というより、「ねぎらいの言葉をかけてる自分って優しい人だなぁ」と言った自分に酔いしれているだけかもしれません。
なお「大変だね」のほかに「がんばって」「応援してるよ」「君ならできる」のような安易な励ましも自分に酔いしれるフレーズです。多用は避けましょう。
だってそうでしょ? 毎年8月30日は溜まりに溜まった宿題をブツクサ言いながらやっているでしょ?そんな時「大変だね」「がんばって」なんて言われたらどうです?
「応援してるよ」なんて言われたら、「んなこと言ってないで手伝ってくれよぉ・・・」と思いますよね。
まして「君ならできる!」なんて言われようもんなら「ふざけるな! お前いつからお笑い芸人になったんだ!!」とか思うでしょ。
大変だねと声をかけたら、実際に何か手伝う余裕も見せたいところです。
頭が悪いと思われてしまうものの言い方④ させていただく
ここ数年、テレビで俳優とかがインタビューを受けている時によく聞くようになった言い方です。
語尾にポツリと付け加えれば、何となく丁寧な表現になっているような気になれます。
「させていただく」というのは、「何か許可を得たことで行動するチャンスをもらえた時」に使う表現です。
だから俳優のインタビューで、「○○という映画に出演させていただいて・・・」という言い方は、監督から出演の許可をいただいている、ということでは良いんです。
でも誰の許可も必要ない場面、例えば一人でご飯を食べる時に「食事に行かせていただいて・・・」なんて言ったらおかしいんです。
仮に100歩譲って、食事に行かせていただいてが正しいとして、その後「メニューを見させていただいて」となったら絶対おかしいんです。
「注文させていただいて」となったら、どこまでへりくだってるんだ、となります。
「ご飯を一口食べさせていただいて」ではおかしいを通り越してお前何様だよ、となります。ウェイターやウェイトレスにご飯をお口であ~んしてもらってるんですかってこと。
そんなことメイド喫茶だってやってくれません。(やってくれるところもあるかもしれませんが)
言ってる本人は丁寧に言っているつもりなんでしょうが、そんなの全く丁寧じゃない。むしろ言葉の使い方知らないんじゃないの? となってきます。
もっとも俳優の場合は色々と叩かれたりするから、予めへりくだって言っているだけなのかもしれませんが、日常において「させていただく」を多用するのは避けた方が良いです。
例えばあなたが大好きなゲームをやる時、「ゲームをやらせていただく」と言うことに違和感を持ちませんか?
ゲームをやる時に誰の許可を得てるんだってこと。
「近所のコンビニで買い物させていただいて」
何だお前、出禁か!?
「宿題させていただいて」
宿題することにそんな謙虚にならなくても・・・。
「好きな人と話をさせていただいて」
いちいち許可を取らないと話ができない相手なのか!?
本来「させていただく」は丁寧な表現。
乱用するとかえってバカにしてるのか、ってことにもなってしまいます。気をつけましょう。
頭が悪いと思われてしまうものの言い方⑤ ~してあげる
「~してあげる」と言われると、嬉しいよりも「恩着せがましい」と感じる事の方が多いはずです。
なぜなら「~してあげる」の中には、言った側に上下関係の「上」の立場ができ、必然的に言われた側に「下」の立場ができるから。
何か困っていて一人ではどうにもならない時に「~してあげる」と声をかけられると嬉しいかもしれませんが、でもやっぱり嬉しいと感じる場面は限られてくると思います。
「教えてあげる」と言われたらどうです? 「いや結構です」となりますよね。場合によってはイラっとくることもあります。
「教えてあげる」と言われて嬉しいのは、好きな異性に何かを焦らされている時位です。
「月曜だからゴミ出ししといてあげる」。あ~ムカつく、何様だよ、となります。
この「~してあげる」も結局のところ「大変だね」と同様、言った側の自己満足でしかないのかもしれません。
「~してあげる」と言われて嬉しいのはせいぜい、メイド喫茶でメイドさんに「料理が美味しくなるおまじないをかけてあげる」と言われる時位です。
まとめとして
ここでは頭が悪いと思われてしまう危険な言い方・表現方法を5つ紹介しました。
日常における言葉使いは、たいていが無意識的に出ているものです。だから自分ではなかなか気づけない。それは良い点でもそうだし悪い点でもそうです。
ただ、自分では気づけなくても、相手には確実に伝わっています。
こうありたいと思う自分になかなかなれていないと感じている時は、自身の話し方や言葉使いを振り返ってみてください。
もしかしたらそこに大きな問題があるのかもしれません。